膵炎
膵炎には急性膵炎と慢性膵炎があります。
急性膵炎はアミラーゼなどの自らの膵臓の酵素が活性化して、膵臓自身を消化して組織に損傷を与える病気です。
一方、慢性膵炎は長期間にわたって小さな炎症が繰り返されたことで徐々に破壊され、膵臓の機能が低下する病気です。
慢性膵炎では、徐々に膵臓の機能が低下し、消化酵素やインスリンなどのホルモンの分泌が次第に減少します。
このため、脂肪が消化されず、脂肪便や下痢、体重減少などがみられ、インスリンが正常に分泌されないことで糖尿病を併発します。
急性膵炎と慢性膵炎はどちらも男性に多く発症し、もっとも多い原因はアルコールの多飲によるものでほぼ共通しています。
診断法
血液検査にて炎症所見やアミラーゼなどの消化酵素を確認します。
また、腹部CTで炎症部位や炎症の度合いを確認します。
治療
膵臓への刺激を抑えるために安静、絶食などの保存的な治療が行われます。
症状の程度によって抗生物質、たんぱく分解酵素阻害薬を使用します。
また、禁酒や低脂肪食などの食事療法が行われます。